地震からの津波、台風や大雨からの洪水・土砂崩れなど、避難しなくてはならないタイミングは突然やってきます。
そしてその避難生活は、どのくらい続くのか予想がつきません。
また、みんなが不安な気持ちとなって、ストレスをぶつけ合うなど逃げ場の無い状態でのトラブルを体験することもあるかもしれません…。
今回は、女性が避難するときを想定して
- どんな服に着替えて行けば良いのか
- 避難生活が長引いた時のために、何を持って行ければ良いのか
- トラブルを避けるために、女性目線で気をつけるポイントはあるのか
といった視点から、避難するときの服装についてご紹介します。
女性が避難するときにおすすめの服装
避難するときにおすすめの服装
- カップ付きキャミソール(もしくは、ノンワイヤーブラ+インナー)
- TシャツやロンT(ケガ防止のため、夏でも出来れば長袖が推奨!)
- ジャージ上下(もしくは、ドライウェアなど乾きやすいもの)
- キャップ
- 靴下
- スニーカー、運動靴
このような服装に、防災セット(持ち出しグッズ)のリュックなどを背負って行きます。
台風での避難では、雨で全身びしょ濡れになることも考えられます。
なので素材は「防水タイプ」のものだったり
乾きやすい「ナイロン製」「ポリエステル製」のものがおすすめです。
また、避難所では座っていたり、横になったりしていることが多いです。
締め付けの少ない過ごしやすい服装が良いでしょう。
Point
雨の中、避難することになったときは
「濡れちゃうからサンダルや長靴の方が良いのでは…?」と思われるかもしれませんが、
災害時には、道中に瓦礫やガラス片などが散乱している可能性があり怪我をしやすいので、サンダルは危険です。
また、洪水が起きている場合には靴の中に水が入り込み重くなることがあります。
長靴だと特に重くなってしまい、歩けなくなったり足を取られて流されてしまう…といった可能性もあり危険です。
避難するときは、履き慣れたスニーカー、運動靴を履いて行きましょう。
余裕があれば持っていきたいアイテム
災害の規模によっては、避難生活が長くなることも考えられますが、そうなると着替えが必要になってきます。
けれど、何着も大量に持っていく訳にもいきません。
そういった場合に備えて、最低限持って行ければ助かるアイテムをご紹介します。
余裕があれば持っていきたいアイテム
- 替えの下着
- 替えのインナー(カップ付きキャミソール)
- おりものシート、ナプキン
- 大きめのポンチョ(着替え用)
災害時には断水が起こることもあり、洗濯が出来ない状況もありえます。
服に関しては、多少の汚れや連続着用もまだ大丈夫ですが(個人差はあります)
下着やインナーなどの直接肌に触れるものはそうはいきません。
替えの下着やインナーは、最低でも1着は持って行けると良いでしょう。
さらにそこに、おりものシートやナプキンを組み合わせると下着の汚れを防いで、1枚の下着でも長持ちさせることができます。
また、大きめのポンチョは着替えの時にとても便利です。
着替え専用のスペースは、すぐには用意されないケースもあります。
そんな時、ポンチョがあれば着替えのためにいちいちトイレに並ばなくても済むのでおすすめです。
女性の思わぬ被害を防ぐために
避難所は、場所によっては「トラブルの起きやすい空間」となる可能性もあります。
同じ地域の住民とはいえ、見知らぬ人たちが半強制的に集まり
距離を置くことができない状態=閉鎖的な空間となってしまいます。
ただでさえ、みんな不安な気持ちでいる中でこういった環境ではさらにストレスが溜まりやすく
普段は優しく、良識のある方でも爆発してしまう…という心理もあるそうです。
みんな大変な時期だから助け合えるだろうと思い込んでいると、思わぬ不快な思いをすることも。
とくに女性の被害としては、2011年の東日本大震災の避難所で
「夜になると男の人が毛布に入ってくる」「トイレまで着いて来られた」などのトラブルが起きていたという報告もありました…。
(参考)東日本大震災女性支援ネットワーク東日本大震災 「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」に関する調査報告書
こういったトラブルを防ぐためにも、以下のような点に注意するよう心がけましょう。
- 服や下着の色は、ピンクや赤などの女性らしい色を避けて黒やグレー、ネイビーなどの色にする
- 下着は、ボックスショーツなどのシンプルなデザインのものにする
- 髪の毛はまとめて帽子の中に入れる
- 単独行動をしない。トイレなども複数人で移動する
- 念の為、防犯ブザーを持ち歩く
服の色を地味にしたり、髪の毛をまとめたり、下着を落ち着いたデザインのものにするのは
パッと見て女性である(女性の物がある)と分からないようにするためです。
こうすることで被害の抑止、防犯に繋がります。
必要以上に周囲を威嚇する必要はありませんが、自分の身は自分で守れるように備えておきましょう。
まとめ
避難所では服や下着など着替えの用意はないことがほとんどで、多少あったとしてもやって来る方全員分にはとても行き渡りません。
避難する際には、自分のことは自分で解決できるよう日頃から備えておきましょう。