地震のあとは物流が滞り、一時的に品薄となることがあります。
お水や食料品の棚が空っぽになっているのをニュースなどで見たことがあるかもしれません。
トイレットペーパーは、一般家庭ではそんなに毎日買い足すものではないので
「そんなに早く売り切れることはないかな…」と思いきや
他の商品の売り切れに釣られて、トイレットペーパーも消えてしまうことがあるようです。
急な品薄に備えて、トイレットペーパーの備蓄はどれくらい必要なのか解説します。
大地震でトイレットペーパーが消える!?
お水などの商品棚が空っぽになっているのを見ると
「もしかしたら他の商品も売り切れになるのでは…」
と、不安になる心理が働き、必要以上に購入してしまうという現象が起こります。
2011年東日本大震災の後や、2020年コロナウイルスが流行り出した時期にも
同じように、トイレットペーパーが売り切れる事態がありました。
これに関して、「買いだめ行動のきっかけはなんだったか」というアンケートを取った調査結果があります。
一番多かった回答は「実際に店頭で商品が足りなくなっていたから」。
ニュースなどでいくら「在庫は十分にある」と言われていても、
やはり実際に見たこと(棚が空っぽの状態)や
SNSで「これから無くなりそうで怖い」という情報を目にすると不安になってしまい、
結果的に人々が少しずつ必要以上に買いだめている=売り切れ状態が出来上がっていたようです。
MEMO
また、地震の規模や範囲によっては
トイレットペーパーの工場が直接被災してしまい、生産が止まってしまうという可能性もあります。
トイレットペーパーはほぼ100%が国産ですが、そのうち約40%が静岡県の工場で作られています。
そのため、南海トラフ地震などが起きて静岡県に大きな被害が出てしまった場合には
深刻な供給不足となる恐れがあります。
対策として他の工場で増産を行うことになっていますが、
それでも1ヶ月程度の混乱が起こるだろうと経済産業省からも発表されています。
(参考)クロス・マーケティング、リサーチ・アンド・ディベロプメント社
「【R&D共同調査】首都圏における震災1ヶ月後の生活と消費の意識に関するアンケート」
https://www.cross-m.co.jp/news/release/20110425_b/
(参考)経済産業省
https://www.meti.go.jp/press/2020/08/20200828004/20200828004.html
備蓄の目安はどのくらいか
経済産業省からは、トイレットペーパーは「1ヶ月分の備蓄」をするよう推奨されています。
一般的な使用量から計算すると、一人当たり1ヶ月で4ロール程度。
(参考)日本家庭紙工業会 https://www.jpa.gr.jp/file/release/20200302014901-1.pdf
よくあるトイレットペーパーは、12ロール/1パックで売られていますから
一人暮らしなら1パックで十分ですし、四人家族でも2パックの備蓄があれば大丈夫という計算です。
家族の数によっては保管スペースが必要になってきますが、安心には代えられません。
十分な量を備蓄しておくようにしましょう。
「ローリングストック」で賢い備蓄を
必要な量がわかったら、備蓄を買い足すタイミングにも注目です。
備蓄が残り1ロールになってから一気にまとめ買い…をしていると
そのタイミングで地震等が起きて一時的な品薄と重なってしまった場合に大変困ります。
そのため、普段から多めに買っておき、使った分だけを買い足す
「ローリングストック」という方法が安全でおすすめです。
いつも通り使いながらも、常に一定量のストックをキープしておくことができます。
まとめ
トイレットペーパーは、在庫が完全にゼロになってしまうとものすごく困るアイテムでもあります。
ティッシュペーパーなどで代用できれば…と考えたりもしますが、
水に溶けるタイプでない場合、トイレに詰まってしまう可能性もあり逆に面倒が増えることも…。
必要以上に品切れに怯えたり、買い占めに走ったりする必要はないですが
「流通が復活するまで耐えられるだけ」の量は備蓄しておけると安心です。
そうならないためにも、「ローリングストック」の考え方で日頃から地道に買い足しておきましょう。