地震に備えて、高いところにある収納や物たちは固定させて対策バッチリ。
でもふと見上げるとエアコンが…。
今や多くの人にとって生活必需品の一つとなったエアコン。
部屋のレイアウトによっては、ベッドや布団の頭上に設置されている方もいるかもしれません。
地震でエアコンが落下してくる可能性はあるのでしょうか。
地震の揺れでエアコンは落ちてくるの?
地震によるエアコンの落下は、基本的には【心配ない】そうです。
しっかりと壁に取り付けてあれば、地震の揺れだけでエアコンが落ちてくる可能性は低いようです。
エアコンを取り付ける際は、据付(すえつけ)板と呼ばれる
薄い鉄製の板を壁に固定し、そこに引っ掛けるようにしてエアコン本体を取り付けます。
この据付板は、板自体の面積が広いので、エアコンの重みに耐えられるようになっています。
また、それらを取り付ける場所は、下地と呼ばれる木の板がある場所を選んで設置することが多いです。
柔らかな壁に対してではなく、木材にビスやネジを打ち込むため抜けにくくなりますので、エアコンはしっかりと固定されます。
建物によっては壁材がコンクリートの場合もありますが
その時は通常のビスやネジではなく、アンカーボルトというコンクリートに適したネジを使い、エアコンを固定させます。
そのため、揺れただけで落ちてくる不安はほとんどないです。
家や壁ごと崩れない限りは、エアコン落下の心配はなさそうですね。
しっかりした設置と定期点検が大切
エアコンを取り付る際は、自分でやってしまおうとはせず、しっかりと信頼できるプロに依頼するようにしましょう。
下地のない箇所に取り付けようとしていたり、ビスやネジをしっかりと締められてなかったりすると
地震などの衝撃が無くても、エアコンが落下してしまう危険があります。
また、取り付けの部品は経年劣化を起こすものもあります。
ある程度年数が経ったら、落下の危険性が出てくるので、きちんと固定されているかどうか
業者さんに頼んで定期点検してもらうこともおすすめです。
日々の点検としては、エアコンと壁の間に隙間ができていないかチェックしてみましょう。
また、エアコン掃除をする際は体重を預けたり力を込めすぎたりしないで、エアコンに負荷をかけないように気をつけましょう。
もし落ちてきてしまったら?
もしも、地震の揺れでエアコンが落下してしまったらどうなるのでしょう。
実際には床まで一気に落ちてしまうのではなく、
冷媒菅などの屋外の室外機と接続しているコードによって宙吊りになることが多いようです。
(家や壁ごと崩れてしまった場合は例外です。)
また、コードの長さによっては床近くまで届いてしまうこともあるようなので
エアコンの真下に置く家具には少し配慮が必要です。
地震の揺れが収まり、二次災害が無いことを確認して安全な状態になってから
賃貸物件の場合は、管理会社に連絡。
持ち家の場合は、工事業者さんに連絡して、再設置と補強を行ってもらいましょう。
MEMO
また、地震の被害に備えて、地震保険に加入している方もいらっしゃるかもしれませんね。
地震によるエアコンの落下は、地震保険でカバーすることはできるのでしょうか。
結論は、残念ながら「確実には言い切れない」です。
地震保険は、家全体の被害額がどれくらいになったかで支払い認定をする場合が多いです。
また、賃貸物件なのか持ち家なのかで、エアコンを補償対象に含めるかどうか変更されるものもあります。
ただ、保険会社に見てもらわないことには分かりませんので
地震の被害に遭ってしまったら、片付けてしまう前に写真を撮っておきましょう。
エアコンに限らず、テレビや割れたお皿などの被害が積み重なって、補償対象に変わる可能性があります。
家がぐちゃぐちゃになるとすぐに掃除してしまいがちですが、エアコンも諦めずに写真に残しておくのがおすすめです。
そして、早めに保険会社に連絡してしっかりと見てもらいましょう。